4月29日
日経平均の動き、色々と示唆に富んでいます。
平成の終値は 22,258円
これに対し 昭和の終値は 30,209円
およそ30年で26%の下落です。改めて数字を突き付けられると愕然とします。
投資信託において、長期保有は本当に可能なのでしょうか。
バブルまでの動き、凄まじいです。皆が金の亡者になっていました。
投資をしない者は馬鹿者呼ばわりでした。大会社の一年の利益を5人ほどのリーディングルームで稼ぎ出していました。我が家にも銀行の支店長さんが黒塗りの車で乗り付け3億円までならすぐ融資するのでマンションを建てませんかと甘いお誘い。
1989年12月 最高値 38,915円
それからは、まさに真っ逆さま。倒産が相次ぎ、銀行は手のひらを返したように貸し渋り、貸しはがしが横行していました。
2003年4月 最安値 7,607円
なんと13年以上の長きにわたって下げ続けていたことになります。
その結果は、80%の下落という悲惨なものでした。
それから、少しづつ戻してまだ悪夢として記憶に残っているリーマンショックの前夜
2007年7月 最高値 18,261円
それからは下げ続け
2009年3月 最安値 7,054円
この間だけでも、およそ60%の下落
そして色々あって前述したように、平成の終値 22,258円となるわけです。
こうして日経平均の流れを冷静に振り返ると山あり谷あり。
ここで最初の疑問、本当に投資信託は長期保有でいいのと思います。
日経平均でこれですから、インデックスとかアクティブとか議論する以前の問題です。
分散投資も積立投資もこの現実の前には全く無力の気がします。
第一、現実論として長期にわたって何度も何度も打ちのめされ、資産形成の手段である以上その人の立場としてはそれなりの金額をそのままにしておくこと可能なのでしょうか。
長期保有は、逆説的に言えば持てば持つほどリスクが高いということを過去の事実が実証しています。
出口に到達しない間、含み益はどこまで増えても含み益でしかありません。長期保有の間に大暴落に会う確率は少なくありません。その対処法を模索する必要があります。
暗い話で恐縮ですが、最後に実際にファンドを長期保有していたらどうなっていたか調べてみました。先ず、サンプルが少なすぎます。モーニングスターによるとわずか37本程度でした。記録も過去のことについては調べられませんでした。
MHAM 株式インデックスファンド225を分かるかぎり数字にしてみました。
1985年10月設立 運用34年 純資産額 1800億
設定来高値 1989年10月 19,524円
設定来安値 2009年3月 1,268円
現在値 4,158円
最初から運用していたら、1989年までは投資の妙味ここにありと意気揚々です。
それも4年間です。あとは負の歴史です。34年間胃が痛くなる思いをし続けたわけです。好転し始めたのは2012年からに過ぎません。
20代、30代で比較的安全と言われるインデックスに34年間投資し続けたとしてもこういう状況です。世の専門家は何の根拠で長期保有を勧めるのでしょうか。
保有し続ける勇気より手放す勇気。
流れには勝てない、強きにつけ。
それを一番環境の悪い時に、長期に渡って行ったらどんな結果になるのかシミュレーションしてみたいと思っています。諦めません勝つまでは。

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